東アジア人だし、世界は繋がってる

中国とか韓国とか聞いて、何を思い浮かべるか?胸にモヤモヤを抱える人がいるんだと思う。反日とかを連想して。

ところで。

自分の戸籍謄本は見たことある人が圧倒的に多いと思うけど、その前の世代の世帯まで遡ってみたことある人ってどれくらいいるんだろう。

私は中学生のときに母が在日外国人(だった)と知った。母はすでに帰化していて、大人になって戸籍謄本を見てみたら母の両親の欄には確かに外国人名が記されていた。

しかし、もし私がいつか世帯を持ったとして、その世帯の戸籍謄本には私のその情報はのらない。日本人名の両親の名が記載されるだろう。子どもが出来たとして、私が「言わない」と決めるだけでその子どもは一生気がつかず死ねるだろう。

あなたは本当に「純日本人」なのか?そして、あなたの親友や尊敬する知人はどうか?父系は?母系は?天皇は、「桓武天皇百済系なので朝鮮に親しみを覚える」という旨の発言したことがあるのを、知っているだろうか。

私は私が半分外国人だったと知ってから、周りに教えたり教えなかったりした。韓国や中国に対する蔑視を隠そうとしない人たちにはもちろん教えなかった。

すると面白い現象が起こる。今まで「純日本人」だと思っていた友人が続々と、半分、四分の一、あるいは完全に外国人なのだと教えてくれる。
私の周りの景色は、ある視点で見るとまったく異なるものになった。





自分の周りには韓国人や中国人なんていないと思っている人。あるいは日頃韓国人や中国人に対するヘイトを撒き散らしながら実際の韓国人や中国人の知り合いを一人も持たない人。

あなたが少なくない友人全員の戸籍謄本、さらにその父母、祖父母、曽祖父母の世帯の戸籍謄本を見て断言できるのであれば別であるけれど、そうでないならほぼ確実に、あなたの周りに「一部外国人」はいる。あるいはあなたかもしれない。
彼らはあなたには言わないだろう。無言で離れていくかもしれないし、そばで心を痛めているだけかもしれない。韓国人や中国人なんてクソで友人になんかなれるわけがないと思っているあなたの親友は、純日本人ではないかもしれない。

それほどあれらの国は、近しい。こんなにも心の距離が遠く離れてしまうのに、日本の共同体の中には、濃く流れている血がある。

andymoriというバンドが大好きで、彼らの曲に「モンゴロイドブルース」というのがある。

出だしは、「大陸側のアンチドリアンは日曜日の昼下がりにdylala」なんだけど、これはごく単純な言い換えで、つまり

「大陸顔のアンチコリアンは日曜日の昼下がりにdylala」

さらにこう続く

ナショナリズム ナショナリズム 純血混血混血純血」

いつまでやってるんだろう、こんなバカ騒ぎ。あいつはチョンだ、在日だ、実は三世だ、だから◯◯だ、そんなのはもう聞き飽きた。あいつに流れる血もお前に流れる血も赤い。

もちろん、見た目も人種も何もかも違う人を差別するのは正当というわけではない。それは当たり前。

でも、こんなに近しいもの同士が、「◯◯人」を原因に、遠い人種の人々に対する以上に差別と憎悪を向けてるのって、ものすごくものすごく滑稽だって、私は思う。

私の先生は、韓国人だ。母もそうだ。友人もそうだ。私の父は日本人だ。友人もそうだ。私もそうだ。だから何?So what?